2月10日、第4回そうなんだ祭が、東京・北区の滝野川会館の小ホールで開催されました。そうなんだ祭は、勉強レストランそうなんだ!!の生徒やOB・OGが、学生スタッフのサポートのもとで、日ごろ教室で取り組んでいることや特技や趣味を発表し、勉強レストランそうなんだ!!の活動を多くの方に知っていただくのが目的。1年の活動の集大成ともいえるイベントです。
午後1時半、オープニングがスタート。会場照明が落ちて日榮百合香さんによるピアノ演奏「世界に一つだけの花」が始まると、場内の前方のスクリーンに、この1年間の活動を振り返る写真が次々と映し出されていきます。筆者も参加した自立支援講座やそうなんだ発見教室の様子を眺めながら、当時を思い出しながら耳を傾けていました。
オープニングが終わり、会場の照明が灯り、ピアノを弾いた日榮さんに大きな拍手が送られました。出だしは順調です。
理事長の開会の言葉と出演者の紹介も無事に終え、ここから第1部の演目がスタート。プログラムは次のようなものでした。
・詩「たんぽぽ」ほか3編の詩の朗読
・パワーポイントによる発表「都電の話」
・おいしい社会科グループの発表「おいしい社会科で学んだこと」、「阪神タイガース金本知憲物語」
・絵本「100万回生きたねこ」の朗読
・くらしの算数グループの発表「くらしの算数で学んだこと」
・パワーポイントによる発表「私の趣味:スキーの魅力」
・歌唱発表「種」、「ハナミズキ」
・そうなんだ発見教室グループの発表
生徒さんたちはこの日のために熱心に練習に取り組み、準備を進めてきました。そうして本番をむかえたわけです。発表はそれぞれ非常に練られたもので、何よりもやりとげようという熱い気持ちに満ち溢れていました。プログラムを終えた生徒さんの満足した表情を見て、こういう一つ一つの積み重ねが生徒の心に蓄積されて、自信へと変わっていくのだと強く感じました。
約90分の第1部を終え、10分休憩をはさんで第2部。冒頭は今回のゲスト、ダンスパフォーマンスなどを通して福祉活動をおこなっているSOCIAL WORKEEEZのTSUGUさん、MASEさん、GASEさんの3名によるヒップホップ&ブレイクダンスのパフォーマンス。目にもとまらぬ速さで繰り出されるキレの良いダンスに参加者そしてスタッフ一同、終始釘付けでした。もちろんそれでは終わらない。子供たちも交えてダンスをしようと呼びかけました。子供たちも、うずうずしていたのか、それを聞いた途端すぐさま参加。中にはダンサーに“対抗”せんかのように踊り出す子まで出てきて、手拍子と笑いの渦でに会場は一体となり、盛り上がりは頂点を極めました。
続いて、交流タイム。「楽しく遊んで、楽しく話そう」が狙いです。簡単な質問に答える「○×ゲーム」と「フリートーク」で構成。「○×ゲーム」では、「そうなんだ祭に初参加か」、「北区に住んでいるか」、「スポーツは観るよりするほうが好き」、「海外に行ったことがあるか」などの質問をし、Yesの人は立ってもらい、その人に参加したきっかけや、住んでいる地域のお奨めスポットなどの関連質問をしました。
この後、会場前方に置いたテーブルにお菓子と飲み物を用意、参加者の方々には集まっていただき20分ほどフリートーク。賑やかに互いにコミュニケーションをしている姿を見て、一安心致しました。
フリートークの後は、フィナーレ。日榮さんの伴奏で全員で「Believe」合唱、そして、そうなんだ祭の委員長を務めた小松慧さんの閉会挨拶で締めくくり、午後4時半に、多くの人々の拍手と笑顔に包まれて無事終わりました。
当日の司会・進行は第1部と第2部で分け、第2部では2名で行ったのですが、実はその一人が筆者。SOCIAL WORKEEEZのパフォーマンスが盛り上がりに盛り上がっただけに、「大変なことになった。もしここでぼくたちが盛り下げてしまえば、せっかくの良い思い出を台無しにすることになる」と、ぼくの緊張はここで頂点を極めました。担当二人の最大の目標は、「興奮冷めやらぬこの雰囲気を何とか持続すること」でした。当時のことははっきりとは覚えていませんが、がむしゃらにやった分、ある程度目標は果たすことができたのではないかと思います。もちろん課題はいくつか残りましたが、何とか無事終了し、円滑にフリートークのプログラムに移ることができました。本当に貴重な体験となりました。
筆者の心は達成感と安堵の気持ちで満ち満ちています。もちろん正直、ミスや手違いはいくつかありました。あの時こうしていればという多少の後悔もあります。しかしそれでも今回のイベントは成功と言い切ることができます。やるべきことはやった。そう言えるほどに私たちは全力を尽くしたのです。今、このイベントを通して、生徒のみなさんの成長の場を提供するだけでなく、私たち自身の成長の糧となる経験と自信を手に入れることが出来たと自負しています。上手くいかなかったところはまた次の機会に生かせばいい。筆者はそう強く思いました。
今回は、学生からお年寄りの方まで幅広い年齢層の方々に参加していただきました。参加者の方々の笑顔が私たちの原動力となりました。また、開催にあたってご協力していただいた各関係者の方々にこの場をお借りしてお礼を申し上げます。(寺平 賢司)