8月8日、東京・北区の滝野川文化センターにて、「夏期集中やさしいパソコン講座」が開講されました。この講座は富士通マイクロソリューションズ株式会社の全面ご協力で毎年夏に開催されていて、今回で5回目。狙いは、パソコンが使えると生活の楽しみの場が増えるので、知的障害があっても少しでも多くの操作ができるようになれば。講師陣は第1回からとりまとめをしている同社事業企画部担当部長の小杉亨さんを始めとする同社社員13名。
今回の参加者は小学4年生から中学3年生の男女計8名。午後1時半にまずは講師と参加小中学生の自己紹介。その後それぞれ講師と一緒にパソコンの学びが始まりました。参加生徒1名に対し、1~2名の講師の方がついたので、それぞれ内容の濃いパソコンの学びができたと思います。
当日の教材は、昨年同様、事前に富士通マイクロソリューションズの社員の方が作成していました。テーマは、「電源を入れてみよう!」、「マウスを使ってみよう!」から始まって「インターネットを使ってみよう!」、そして最後のほうは「ワープロで日記を作ろう! はがきを作ろう! うちわを作ろう!」、「プロフィール(自己紹介)を作ってみよう!」と、ごくごく初歩からそれなりのレベルの参加者まで想定しています。特に注目されるテーマが「電源を切るには?」。普通の家電のように電源を入れるときのボタンを押してはだめなこと、切れるまで少し待つことなど画面入りしっかりで説明してありました。A4の紙1枚中に基本が凝縮されている感じです。
このような教材を使用して、各参加者それぞれのレベルに合わせて取り組みました。どのようなことに取り組んでいたのかを簡単に紹介します。
・パワーポイントで自己紹介を作り、途中で大好きなゲーム(それも難易度の高いもの)に挑戦。
・自分の好きな絵や、その場で撮ってもらった自分の顔写真を貼り付け、友達向けにはがきを制作。
・ペイントショップで花火を描いたり、お母さんへの感謝の言葉を書いたりしてはがきを制作。
・インターネットでいろいろな画像を探し、最終的には大好きなAKB48の写真を貼り付け、はがきを制作。
・「行ってみたい場所シリーズ」と題し、旅館や温泉等の写真を集め、その写真にペイントで文字を書く。
・うちわに貼り付けるためのポケモンのキャラクターの絵をペイントで描いたあと、残り時間はYouTubeで好きなアニメを鑑賞。
・電車の写真を印刷してうちわに貼り付け、残り時間はドラえもんのゲームなどを楽しむ。
・時間ギリギリまで大好きな電車の写真をたくさん印刷し、貼ることのできる分のみうちわに貼り付け、残りは記念に持ち帰り。
このように、それぞれが自分ペースで好きなことに取り組んでいました。
4時頃で各々の作業を終了させ、その後今日の講座で完成させた作品や取り組んだ内容を1人ずつ担当講師の方と一緒に前に出て発表、“校長先生”(小杉氏)から修了証書をもらいました。