8月11日は「そうなんだ発見教室」3日目。場所は前日と同じく滝野川文化センター(東京・北区)の第2学習室。“発見授業”のテーマは、「エコで暑い夏を楽しく乗り切ろう!」、担当講師は下川奈穂さんです。
午前9時、生徒さんたちが教室に来る前に、学生たちで打ち合わせです。各担当の確認と発見授業の担当者から発見授業時の注意点などを確認しました。昨日、一昨日の発見授業を通して、課題が明確に把握できていたため、打ち合わせはスムーズに終了。
午前9時30分ごろ、生徒たちが続々と教室にやってきます。みんな、朝から笑顔いっぱいで元気。なんと当初の参加予定人数が2倍に増えたんです。学生たちの士気も大いに高まりました。この日の全体進行は伊東由佳さんです。
恒例となった冒頭自己紹介では、毎回「名前」と「好きな○○」を言いますが、今回の○○「動物」でした。好きな動物がたくさんいる子、そうでない子それぞれいましたが、挙げられた動物はそれぞれ異なっていて、みんなの個性が表れていました。毎回の自己紹介は結構重要なんです。そのたびに「好きな○○」を知ることで、学生も生徒も互いのことをまた一つ理解し打ち解けていく、限られた時間の中では大きなことです。
午前9時40分、宿題タイム開始です。学生と生徒が一対一で宿題に取り組みます。実は今回の宿題タイムは学生側にとっても重大な課題がありました。それは、ある特定の生徒と学生がペアで固定化することを避けることでした。もちろん、生徒と学生が仲良くなることはとても大事です。しかし、生徒が特定の学生しか受け入れないことはその生徒の「自立」を考えた場合には決していいこととは言えません。なので、今回は学生が担当する生徒をあらかじめ決めて宿題タイムに臨みました。やはり最初はこれまでと違う学生がついたため、「落ち着かない」状態の生徒もいましたが、時間が進むにつれて、そういった雰囲気はなくなり、きちんと宿題を終えることができました。
午前10時40分、いよいよ発見授業が始まりました。はじめは、「ペットボトルで作れるものはどれか?」をクイズ形式で学びました。ボールペンや洗剤ボトルになるのはみんな納得いったようでしたが、ワイシャツ(布)にもなるというのには驚いていました。かくいう筆者も驚いていた一人です。エコが謳われている現在、そういうことを知っておくことも重要ですね。
さて、今回はそのペットボトルを使ってコマを作りに挑戦しました。作る時、上部を切り取ったペットボトルに縦の切れ込みを入れて花びらのように開く工程があるのですが、企画段階で、「生徒が怪我をするのでは?」という懸念の声が出ました。そこで担当の下川さんがあらかじめ切れ込みを入れ、けがをしないよう角を丸く削って準備してくれたので、安心して作業ができました。そして、開いたペットボトルの“花びら”にハートやマル、星や四角にカットされた色紙を張り付けてコマを飾り付けました。色紙を規則的に貼る生徒、不規則に貼ることを楽しむ生徒、とにかくたくさん貼り付ける生徒、みんな思い思いに飾り付けます。それが終わったら、みんなでコマを回しました。回すとコマそれぞれが違った模様で、どれもとてもきれいでした。生徒も学生も一緒になって魅入っていました。
午前11時30分、名残惜しいですが、いよいよお別れです。みんな笑顔で帰っていきました。最後に、いつもと違う学生がついたことで宿題タイムの序盤に落ち着きのなかった生徒が「○○さん(今回担当した学生)も好きになったよ!!」と言ってくれたのには感動しました。これからも、発見教室は続きます。「生徒とともに学生も成長していこう!」と心に強く思った一日でした。(坂本雅洋)