2019年7月27日(土)第53回自立支援講座「QOLを意識したグループホームの選び方」が開催されました(今年度の自立支援講座は、第10回(2019年度)住友ゴムCSR基金の助成を受けています)。講師は綿祐二氏(日本福祉大学学部長・教授、睦月会理事長)です。綿氏は、グループホームだけでなく様々な福祉事業を展開しています。この日はグループホームに焦点を当てたお話をして頂きました。
今回の講座は、内容盛りだくさんでここでは収りきれないのですが、印象に残った事柄を述べます。
障害者が生きる上で、大切なことは3つ、①日中活動、②居住、③後見(成年後見制度の意味ではない)、です。
その上でまず考えるべきは保護者と障害のある子供の共依存の恐ろしさについてす。親が子離れできないケースが多く、学校に行っている間はすごく手厚いサービスを受けていること、学齢期後は荒波にもまれることをしっかり認識して10年先を考えること(子だけでなく自身が何歳になっているか認識すること)が大事と話しました。先生の持論は25歳独立論です。
次に、経済的な現実の収支(年金、手当、工賃などが収入、食費、家賃などが支出)をはっきりとさせること。居住においては生命が守られること、食事、入浴の3点が保証されることが大事だそうです。
その上で親の会がグループホームを資金を出し合って設立するケースについて紹介がありました。その場合、親のグループが仲良しグループではなく、目的達成グループであることが大事と言われました。その他、兄弟間の相続について、親心の記録、あるグループホームの内部紹介などがありました。20人を超えるグループホームのケースもあるそうです。
最も印象的なことは、共依存のこと、グループホームを作る親のグループは目的達成グループであることが大切とのお話でした。