9月22日(土)、東京・北区の滝野川会館の和室にて、第7回「そうなんだ発見教室」を開催しました。
今回の発見教室は、発見授業が豪華2本立て!! しかも会場がなんと旅館の宴会場のような舞台付きの広い和室!!ということで、いつもと、ひと味も、ふた味も違うものになりました。
長い夏休みも終わり、初めての発見教室ということで、恒例の自己紹介タイムでは、「夏休みの思い出」をシェアしました。暑かった夏の日々を、旅をした夏の日々を、思い出した子どもたちも多かったようです。そのあとすぐ、“発見授業”。最初のテーマは寺平賢司さん担当の「漢字ってなに?」。本論に入る前に、「頭、肩、ひざ、ポン!」体操で、全体の緊張をほぐしました。
漢字は、どこから来たのか。ひらがなやカタカナは、どうやって生まれたのか。子どもたちは、例えば、「阿→あ」、「伊→イ」というように、漢字をくずしたて徐々にひらがなになっていく姿や、漢字の一部分をとって片仮名(カタカナ)ができていることを興味深そうに学んでいました。さらに、子どもたちは、人や物の絵を使ったクイズを通して、漢字の成り立ちにまで迫ることができました。サポートしているスタッフも話を聞いて、「そうなんだ!」と思わされる場面もありました。
さぁ、新しい知識を手に入れたら、それを使ってみよう!ということで、「漢字カード探しゲーム」をやりました。子どもたちは、漢字のモデルとなった絵カードを3枚渡されます。絵カードと対応する漢字カードが広い部屋のあちこちに隠されているのですが、子どもたちはその漢字カードを探すのです! 「よーい。スタート!」の合図で、子どもたちは、一斉に漢字カードを探し始めました。カードを見つけては、絵と対応させ、「漢字と違った!!」、「合ってた!!」という声が響きます。それにしても、カードを見つけた子どもたちの顔は、なんとも誇らしげで、達成感に満ち溢れていました。
「漢字ってなに?」の終了後10分休憩。子供たちは和室の畳の上でゴロりとリラックスしていました。
そして、風巻佑佳さんの担当する2本目の発見授業。テーマは、「クロマトグラフィー ~色を分析してみよう~」です。
みなさんは、「ペーパークロマトグラフィー」というのをご存じでしょうか。筆者自身、この授業を受けるまでは、その言葉を知りませんでした。身近なもので言えば、コピーしたものが水に濡れ、黒い部分が赤や青い色ににじみだして広がったことはありませんか。あの現象のことです。
今回は、その現象をコーヒーのペーパーフィルターと水性ペンを使って体験しました。子どもたちが思い思いの絵柄や模様を水性ペンで描き、そこに霧吹きで水を吹きかけると、色がにじみ出して広がります。「赤(で描いた)よりも、黒(で描いた)の方がカラフルになった!!」という声が聞こえたとき、筆者なんだかうれしくなりました。その通りなのです。原色の赤よりも、混合色である黒の方がたくさんの色が広がります。おそらく、黒がたくさんの色からできていることなのでしょう。こうした体験を通して、子どもにとっての“常識”が書き変えられていくのだと思います。そんな経験をこれからの発見教室でも、提供していきます!
この授業の最後で、一人ひとりが作った絵柄を大きな木の絵に貼っていきました。力を合わせて完成した絵は、今回このメンバーで作れた最初で最後の、紛れもなく世界で一つだけの木となりました。
今回の発見教室も、初めてのことがいっぱい。初めてのことにチャレンジすることは、大きな勇気がいります。新しい何かを得るために、時に大きな失敗と向き合わなければならない。しかし、大きな失敗と向き合う覚悟と支えてくれる仲間がいれば、思い切って一歩を踏み出すことができます。発見教室を通して、そんなみなさんのチャレンジを応援していきたいと、筆者は思います。
次回の発見教室(第8回)は、10月14日(日)、滝野川文化センター視聴覚室にて行います。みなさんのご参加を心よりお待ちしております。(柴田直樹)