本日(8月27日)の午後2~4時、本年度3回目の数学グループ学習「くらしの算数」を開講しました。テーマは「丸く収める――円の不思議」です。実は、「くらしの算数」で幾何(と言うと大袈裟ですが)を取り上げるのは初めて。たまには、数学っぽいのも良いかな?とテーマに選びましたが、円を“くらし”に引っかけて皆さんにお話しするのは、準備を始めてみて大変なことに気づきましたが、やるっきゃありません。
今日は、まず「世の中にある『丸いもの』を考えてみよう」からスタート。タイヤ、コイン、マンホールの蓋などがあります。事前に調べてみて初めて知ったのですが、「マンホールの蓋はなぜ丸いのか」は、あのマイクロソフトの入社試験にも出たことがあるとか。丸い理由は、どの向きに置いても穴の中に落ちないからだそうです。茶筒と四角いブリキ缶を用意して説明しました。その理論的理由のキーワードは「定幅図形」(?と思った方はググってみてください)。それから、コンパスで円を実際に描いて、中心、半径、直径、円周などの用語を確認しました。
続いて、“数学実験”。ボール紙製などの円筒3種(大、中、小)の円周と直径を測り、円周÷直径を電卓で計算しました。答は最小3.19、最大3.21となりました。かなりラフな計測なのですが、円周÷直径、すなわち円周率が3よりちょっと大きい一定値であること、円周率をπ(ぱい)と記すことを確認。円周率は終わりのない数字(無理数、超越数)で、100万桁まで書いてある本を見せ、しかし普通は3.14でいいと説明、そしてトリビアとして、3月14日はホワイトデーとして有名だが、実は「円周率の日」であることも紹介しました。
このあと、円の面積を計算するのにもπを使うこと(π×半径×半径)を説明したあと、1円玉の面積を計算してみました。1円玉はご存じのように直径2cm、すなわち半径1cmなので計算が簡単です。ここまでちょっと頭を使ったので、コンパスで六角形を描いてリラックス。最後に、円の“親戚”である球と楕円について解説し、本日の「くらしの算数」を終了しました。(講師:TF)